青淵文庫

青淵文庫(せいえんぶんこ)
所在地:東京都北区西ヶ原2-16-1 飛鳥山公園内
竣 工:1925年(大正14年)5月18日
設 計:中村・田辺建築事務所、田辺淳吉
施 工:合資会社清水組(現・清水建設)
構 造:煉瓦造及び鉄筋コンクリート造、二階建て
国指定重要文化財:2005年12月27日


2019年4月20日撮影

沿革・概要

青淵文庫は1925年(大正14年)に竜門社(現・公益財団法人渋沢栄一記念財団)が、渋沢栄一の傘寿と子爵に陞爵を祝して贈呈された小図書館(書庫)です。完成間近の1923年(大正12年)、関東大震災のため工事は一時中断しましたが、震災の経験を活かして再工事が行われ、おもに接客の場として使用されていました。ちなみに、当初収蔵されていた「論語」をはじめ多くの漢籍は、1963(昭和38)年、渋沢家から東京都立日比谷図書館に寄贈され、現在は東京都立中央図書館に所蔵されています。

建物の内外には、渋沢家の家紋「丸に違い柏」をもとにデザインした装飾タイルやステンドグラスが配されています。装飾タイルは、「泰平タペストリータイル」という工房で製作されており、すべて工程が手作業のため、独特の温かみを感じるタイルです。ステンドグラスは、「壽」の図柄、文字の周辺にはどんぐり、唐草、雲などが見えます。左右には寄贈者の竜門社にちなんだのか「昇龍と降龍」が描かれています。絨毯の中央には、「壽」と「蝙蝠(こうもり)」のデザインがあり、「蝠」が「福」に通じることから、幸福を招く縁起物とされるものです。

青淵の由来:「青淵」という雅号は1857年(安政4年)ころ、当時渋沢栄一が住んでいた家(埼玉県深谷市)の下に淵があり、淵上小屋と呼ばれていたことにちなんで、従兄の尾高惇忠によってつけられました。

青淵文庫へのアクセス

住所:東京都北区西ヶ原2-16-1 飛鳥山公園内
最寄り駅:JR京浜東北線王子駅南口下車 徒歩5分、東京メトロ南北線西ヶ原駅下車 徒歩7分

青淵文庫フォト

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